
マダニとは?
マダニは、クモ綱ダニ目マダニ亜目マダニ科の節足動物の総称です。全世界ではダニの仲間は40,000種程度が分類されており、その中でマダニは650種程度、さらにその中で日本に生息するマダニは約50種程度とされています。
私たちは「ダニ」と聞くと、まず家の中の畳やカーペットに住む小さな生物を連想します。ほこりや布製品の繊維の隙間に紛れていて、掃除を怠ると繁殖してしまいアレルギーの原因になる厄介な微生物というイメージ。
ですが、マダニはそれらダニとはかなり性質が異なる生き物です。同じダニの仲間には違いありませんが、ダニとマダニは生息地もその生態も全く違います。英語でもダニは「mite」 、マダニは「tick」と呼び分けがされているぐらいです。
アレルギーの原因になるダニも十分に人間にとっては厄介な存在ですが、このページではそれ以上に厄介な存在、マダニについて解説していきます。

マダニの身体的特徴
マダニはクモに近い節足動物の仲間です。体は顎体部と胴体部のふたつに分かれ、胴体部に4対、計8本の足がついています(ただし幼虫期は6本足)。長い前足1対が比較的前方に突き出されているので触角のように見えがちですが、触覚はこれとはまた別に顎体部についています。
マダニはほかのダニに比べて非常に体が大きく、通常時でも2mm~3mm程度はあって肉眼ではっきりと見えます。これは小型のテントウムシやシバンムシぐらいの大きさです。しかしこの大きさはまだ序の口で、驚くのは吸血後の大きさ。宿主の血を長期間に渡って吸い続けた後のマダニの体は、まるで水風船のようにパンパンに膨れ上がり、なんとその体重は吸血前の100倍以上になります。その全長は1cmを超えるぐらいにまで大きくなります。

↑吸血前と吸血後のマダニの大きさの比較
マダニの生活サイクル
マダニは山の中の茂みや草むらに住んでいます。
活動が活発になるのは5月~9月頃。普段は植物の葉っぱの先などに身を隠して待ち構え、それに触れた動物にくっつきます。このときマダニは動物の身長を考慮しているのか、だいたい80cm以下の高さの葉っぱに潜むことが多いようです。
マダニはノミのようにジャンプしたりはしません。動物が直接植物に触れたときにうまく乗り移るのです。ちなみに『巨蟲列島』という漫画で巨大なマダニが風を受けて飛ぶような描写がありますが、実際にはそういった行動は確認されていません(笑)

↑葉っぱの先端に待機して宿主を待ち構えるマダニ
うまく宿主を見つけ、1週間以上に渡る吸血を済ませたあとは一度宿主の体から外れ、休眠期間と呼ばれる成長と脱皮の時間を自らに設けます。その後成長したマダニは再び宿主を見つけて吸血し、それが終わればまた休眠。この吸血と休眠のサイクルをマダニは生涯で合計3回繰り返します。
3度目の吸血の際に成熟したマダニは生殖活動を行っています。宿主の体の上で恋愛してイチャイチャするとは何たるふてぶてしさ(笑) ただし、ほとんどの種のマダニの雄には生殖器が存在しません。精子が入った袋を体内から取り出し、それをメスに渡すことで生殖を行います。なお一部のマダニは単性生殖が可能なためこういった生殖活動が必要ない種類もいます。
生殖活動に成功したマダニは寄生主から離れて地上に降り、一度に数百個から数千個の卵を産みます。このとき産卵した母ダニはそのまま死亡。命を次の世代に繋いでその生涯を終えます。卵は1ヶ月から2ヶ月の期間をもって孵化し、すぐに宿主探しの行動を始めていきます。
基本的には以上がマダニのライフサイクルです。冬は落ち葉の下に潜ってサイクルを休むマダニが多いですが、種によっては逆に季節などおかまいなしに年中を通して活動し続けるものもいます。

↑吸血後のマダニ(左)と、産卵したマダニ(右)
マダニの吸血方法
マダニはハーラー器官と呼ばれる感覚器官を持っていて、これは動物の体温、振動、二酸化炭素、匂いなどを感知する器官で、宿主探しの際にセンサーとして役立ててています。
うまく宿主の体表に乗り移れたマダニはまずその動物の皮膚が薄くて吸血しやすい部分を探します。一般的な哺乳類だと頭部や目・鼻・耳の近くを選ぶことが多いようです。
吸血場所を選んだマダニは鋭い歯で咬みつき、ノコギリのような歯を皮膚の奥に差し込みます。そこから出血してくる血を吸い続けるわけです。ここから数時間~24時間の吸着を続けた際に「そこが安定して血を吸える場所」だと認識した場合は唾液腺よりセメント性の物質を分泌して接合部を完全に固定。簡単に宿主から離れない状態を作り上げ、それから1週間以上の時間をかけてゆっくりと血を吸い上げていきます。
それ以後は、唾液に混ぜて「血液の凝固を防ぐ成分」や「炎症・充血を促す成分」を傷口に流し込むことによって安定した吸血を続けていきます。この長時間の吸血中は同時に体内で摂取した血液の濃縮作業も行っており、その濃度は3倍程度。つまり実際にはマダニが膨らんだ見た目ぶんの3倍の血を吸っていることになります。量にしてだいたい1ml程度。
吸血し終わったマダニはセメントを溶かす成分を分泌したあとに自ら接合部から牙を抜き出し、宿主の体から離れていきます。脱着したマダニは基本的にあまり横移動を行わないので、付近の安全な場所に身を隠して休眠期間に入り、またそのすぐ近くで再び宿主の待ち伏せ行動に入ります。

↑血を吸ってパンパンに膨れ上がるマダニ(左)、野生のシカの顔にびっしり寄生するマダニ(右)
その他、マダニが動物に大量に寄生している画像(※かなり強烈です。閲覧注意!)
その1 その2 その3 その4
マダニの天敵
マダニの天敵となるのは、昆虫を主食とするトカゲなどの爬虫類、小型の鳥類、ほかにはクモやムカデやアリなどが考えられます。最近では森林総合研究所がカニムシの中でも大型の種であるオオヤドリカニムシもマダニの天敵になるのではないかと発表をしました。オオヤドリカニムシは森の中の土壌の中に生息しており、体長が5mm程度でしっぽがないサソリのような姿をしています。実験では同じぐらいの体格のマダニにも積極的に襲いかかっていく性質が確認され、マダニの天敵候補として研究が進められています。でもオオヤドリカニムシもなかなか怖いビジュアルをしているので、これを大量に野に放たれてもちょっと怖いですよね(汗)
人間からみたマダニの危険性
ようやく本題へ。マダニの人間に対しての危険性についてです。
マダニは野生動物だけでなく人間も寄生対象としています。マダニは山の中に限らず、そのへんの公園や河川の草むらにも潜んでいる可能性があります。ですので山登りはもちろん、河川敷を散歩したり、公園で遊んだりしているうちに知らないうちにマダニに咬まれることがありえます。最初は体が非常に小さいので、どこかで傷を受けたそのカサブタかなぐらいにしか思わないことが多いようです。しかし日にちが経つにつれてそれはどんどん大きくなっていき、そこでマダニの寄生に初めて気がつきます。
ここでやっかいなのが、発見までに時間が経ってしまっていた場合、マダニはセメントのような唾液で体を固定しているという点です。無理に引き抜こうとするとマダニの体がちぎれてしまい頭部(正確には顎部)や差し込まれている牙が体内に残ってしまうのです。マダニを強く掴むとマダニの体液の逆流を招くこともあり、感染症などのリスクが高まってしまいます。無理に引き抜くことは推奨できません。
まず一番確実な取り方は病院にいくことです。診療は皮膚科が適しています。ただし最悪の場合メスを入れて切開することになる場合があるのでその覚悟はしておきましょう。
次に自力でなんとかする場合。よくいわれるのは、アルコールをかける、タバコや線香の火を近づける、氷で冷やすなどの手段です。嫌がる刺激を与えてマダニが外れるのを期待するやり方。特に線香の火でマダニのお尻に刺激を与える方法は有効なときが多いようです。ただしこれらをやり過ぎるとマダニが外れる前に死んでしまい、結局死骸が丸ごと残ったままになってしまいます。そうなると結局病院へ行くことになりますのでご注意を。
いろんな情報を総合してみると、一番安全で確実性が高いのはアルコールでしょうか。べンゼンやイソジン、もしくは虫除け(DEET成分を含むもの)でも構いません。脱脂綿などに染み込ませてそれをマダニに被せ、しばらく放置します。その後、さらに綿棒などでやさしく突っついて刺激を与えます。マダニにとって「わ、何!?おちおち飯食ってる場合じゃねぇ!」という状況を作り出すのです。そこからは根気勝負、マダニが自らその牙を外すまでいじめ倒します。やりすぎて殺さないように。。。
どうしても外れてくれない場合は、毛抜きピンセットで接合部を軽くつかんで丁寧に引き抜きます。アルコール攻めをした後だと、普通の状態で引き抜くよりもかなり簡単に引き抜くことができるそうです。アルコールで顎の力がなくなっているからでしょうか?

ここでうまくマダニを引き抜けたとしても、病院には必ず行くようにしましょう。傷口に牙が残っていないか、また何かの感染症の症状が出ていないか確認はするべきです。後述しますが、大きな病気で命に関わる場合もあります。

マダニを媒介にした感染症
「人間を一番多く殺しているのは蚊である」という話は有名です。これは蚊がいろんなウイルスや細菌を吸血行動によって人に感染させるためですが、同じことがマダニにも言えます。とくに重症化を引き起こす感染症が多く存在する南米などでは、マダニの危険性はかなり認知が進んでいます。
1.重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
最近媒介が確認されて話題になったSFTSウイルスによるものです。野生下のマダニのSFTSウイルス保有率は5~15%程度とみられています(愛媛での調査では6~31%)。嘔吐、下痢、頭痛などの症状を引き起こし、最悪の場合死に至ることもあります。
近年になって日本でも死亡例の報道が相次ぐようになりましたが、これは原因がマダニであると最近解明されたためであり、重症熱性血小板減少症候群は昔から日本にあったとされる病気です。マダニによるSFTS感染が原因とされる患者数は324人で、そのうち61人が亡くなっています(2018/4時点)。
2.ライム病
ネズミやシカなどが持っている病原体のボレリアが感染することによって起こる病気です。マダニが吸血を始めてから48時間以上が経つと感染リスクが高まるとされています。傷口近くから赤い斑点が現れ、全身の倦怠感、寒気、頭痛、嘔吐、発熱、関節痛などの症状が現れます。欧米では年間に何万人レベルで感染が報告されており、社会問題となっています。最近では歌手のアヴリル・ラヴィーンが、マダニに咬まれたことによりライム病にかかり病床に伏せました。半年近く寝たきりに近い状態になり、彼女はその症状の重さに一時は死も覚悟したそうです。

3.日本紅斑熱
日本紅斑熱リケッチアという病原体の感染によって引き起こされます。症状は風疹に似ていて、発疹や発熱の症状が起こります。毎年50~100人程度の感染が確認されており、いままでに4件の死亡例があります。日本紅斑熱リケッチアを保持したマダニは産卵を行うと、そこから生まれる子供マダニも日本紅斑熱リケッチアを保持した状態になるため、拡大が懸念されています。
4.ツツガムシ病
その名のとおりツツガムシに刺されて感染する病気ですが、マダニに咬まれたことによりウィルスが体内に入って発症することもあります。感染してから2週間程度の潜伏期間を経た後、強烈な悪寒と高熱の症状が現れます。ほかには頭痛、筋肉痛、倦怠感が感じられ、さらに皮膚には紅斑や紫斑が見られるようになります。治療を受けずに放置すると脳炎や心不全の合併症にて死に至ることもありえます。もしこれらと類似の症状が現れたときには、マダニやツツガムシからの感染を疑う必要があります。
5.ダニ媒介性脳炎
フラビウイルスによって引き起こされる感染症です。潜伏期間は1週間~2週間で、悪寒・高熱・頭痛・嘔吐などインフルエンザに近い症状が現れます。そこから悪化すると、めまいや自律神経失調、歩行困難などかなり重篤な状態になる場合もあります。また回復後も神経不調の症状が長期間に渡って残る可能性があります。
6.野兎病(やとびょう)
細菌によって引き起こされる感染症です。野生のウサギを触った際に感染することが多いことからその名前がついていますが、マダニの唾液からの感染してしまうこともあります。感染力は非常に高く、目などの粘膜はもちろん、皮膚の接触でも感染の可能性があります。潜伏期間は1週間程度で、発症すると突発的な高熱に襲われます。治療法は病院で抗菌薬の処方が中心となります。
マダニに咬まれないための対策
基本的に茂みや草むらに立ち入らなければ良いのですが、ペットの散歩や、キャンプ・登山などのアウトドアは楽しみたいもの。これらを全て生活から排除するのはなかなか難しい話です。しかし最低限でもよいので、マダニのリスクを少しでも下げる心構えだけは持っておきましょう。

1.肌の露出を防ぐ
マダニは基本的には衣服の上から吸血することはできません。長袖の上着や、丈の長いパンツを履いて肌の露出を少なくしましょう。これはマダニ以外の虫に対しても効果的です。人間がマダニに咬まれた場合、場所はくるぶし付近のケースが多いようです。できればくるぶしが露出しない長めの靴下を着用するようにしましょう。
2.虫除けスプレーを使用する
主に蚊を寄せないために使用されることが多い虫除けスプレーですが、これに含まれるDEET(ディート)という成分はマダニの忌避剤になることがわかっています。虫除けスプレーの効果は大体2時間程度が限界と言われているので、定期的に全身に吹きかけてマダニを寄せ付けないようにしましょう。
3.草木にむやみに接触しない
マダニの宿主への唯一の接触方法がこの草木を介するものです。20cm以上の草であればマダニがいる可能性は十分にあります。あと笹には特に注意。マダニは「笹ダニ」と呼ばれるぐらい笹で待ち構えるのが好きだとされています。
4.動物が通る道には特に注意する
マダニは宿主から吸血し終わって外れた後、ほとんど横に移動をしません。つまり日常的に動物が通る道は、マダニが再び待ち構えている可能性が高い場所だと言えます。生い茂った獣道などは最もマダニに注意しなければいけない場所です。
5.帰宅後は全身をチェック
万が一刺されてしまった場合でも、発見が早ければそれだけ感染症によるリスクを減らすことができます。屋外でのレジャーなど、マダニが生息していそうな場所から戻った後はいちおう全身を軽くチェックしておきましょう。小さなお子様であれば特に頭部に注意が必要です。マダニの潜む葉っぱと子供の頭の高さが近いことから、子供の場合は頭部を咬まれてしまう事例が多く報告されています。
マダニに刺されてしまっていてもその唾液に含まれる成分の麻酔効果により自覚がないことがほとんどです。帰宅直後にすぐにシャワーに入れば発見しやすく、吸血前のマダニはもちろん、すでに吸血状態にあるマダニであってもセメント物質を出し始める前であれば水で流せることもあるためおすすめです。
シャワーに入った際には、脱いだ後の衣服にもマダニがいないかチェックしておくとよいでしょう。家の中にマダニを生きたまま持ち込むと、その後から刺されるリスクが増えてしまいます。
ペットをマダニから守る
マダニの危険性から守りたいのは自分の体だけではないはず。大切なペットも例外ではありません。SFTSは人間だけの病気ですが、人間以外でのSFTS発症は稀ですが、代わりにバベシア症などの病気の危険性があります。何より血を吸う虫が愛するペットの体表にくっついている状況が、飼い主としてはいたたまれないことと思います。

しかしペットの多くは屋外の散歩を必要としますし、草木に触れないようにしつけることはまず不可能です。ここは飼い主が意識して守ってあげるようにしましょう。
対策の1つ目としては、マダニがつかないように忌避剤でペットを守る方法。有名な忌避剤ではフロントラインというものがあります。これはノミやダニが嫌がる薬剤を動物の表皮に塗布するもので、マダニには約1ヶ月弱程度の効果があります。実際に使用した方の感想を見る限りでは効果が確認できるそうです。しかし薬剤1回ぶんにつき1,000円程度の値段になるので、継続を考えるのであればそこそこの出費は覚悟しなければいけません。
またマダニ避けの首輪なども市販されていますが、こちらは環境によって効果はピンキリの模様。効果があればラッキーぐらいで考えていたほうがよいかもしれません。
あと把握しておきたいのは、ついてしまったダニを安全に取り外す方法。これについては人間における場合と同様で、マダニの体を圧迫しないように、さらにダニの頭部がちぎれてペットの体に残らないように慎重にピンセットで取り除く必要があります。このときアルコールを併用すると良いでしょう。ウィスキーを使って愛犬のマダニを取り除いた方のブログがあるので参考にすると良いかもしれません。
→ブログ 『ミックス犬(パピヨン×コーギー)@犬マンガ。時々チワワ』
マダニに咬まれた動物からのSFTS感染も注意?
2017年7月 野良猫に咬まれた女性がSFTSに感染して死亡
弱っていた野良猫を看病しようとして咬まれた50代女性がSFTSに感染して亡くなりました。この野良猫はおそらくマダニを介してSFTSに感染していたと考えられます。国内ではマダニ以外の動物からヒトへのSFTS感染が確認された初の事例となりました。これまでは犬や猫からのSFTS感染はほぼないとされていましたが、この件を受けて厚生労働省は注意を呼びかけています。
2017年10月 徳島県で飼い犬から40代男性にSFTSが感染した疑い
体調を崩していた飼い犬の看病をしていた飼い主の男性がSFTSに感染しました。男性は犬に咬まれたわけではありませんが、看病中にSFTSに汚染された唾液に接触したため感染したと考えられています。男性の体調は回復しているとのことです。
マダニの唾液の成分でがん治療の研究が行われている
マダニの唾液の中には血液の凝固作用を防ぐたんぱく質が含まれていて、ブラジルではこの成分にがん治療の可能性があるということで研究が進められています。マウス実験では、2週間以上投与したマウスのがん細胞が縮小を始め、42日目の段階で完全に消滅したとのことです。正常な細胞には影響がありませんでした。まだまだ実用化には至っていませんが、皮膚がん、肝臓がん、すい臓がんなどの特効薬になる可能性があるとして期待がされています。
最近の国内のマダニに関するニュース
北海道内のマダニから致死率が高い極東型ウイルスが見つかる
マダニが介する感染症のひとつに「ダニ媒介脳炎」があります。2018年5月に北海道大学の好井健太朗准教授の調査により、札幌市内のマダニからダニ媒介脳炎ウイルスが発見されました。それも致死率が高いと言われる極東型で、1995年の道南での発見以来になるとのことです。極東型ウイルスはほかの型にくらべて致死率が非常に高く30%に及ぶこともあり、夏の行楽シーズンに向けて警戒を呼び掛けています。
吸血して膨れ上がったマダニの歩行シーン:
参考: マダニの新たな天敵を発見 -森のネズミと暮らすカニムシはマダニを捕食する-(森林総合研究所)
マダニ対策用アイテム
ダニ取り ティックツイスター 2サイズセット
体に取り付いてしまったマダニを外すための専用ピンセット。肌に吸着しているマダニの横から滑り込ませるように挿し込み、そこから数回ピンセットを回すだけで、マダニの頭部や顎部が皮膚に残ってしまうことを避け安全に取り除くことができます。マダニのサイズに合わせてピンセットは2つのサイズの使い分けが可能。本来はペット用として製造されたものですが、人間が使っても問題はありません。
アース製薬 ヤブ蚊マダニジェット 屋外用 480mL
ヤブ蚊(ヒトスジシマカ)とマダニの両方に効果がある駆除スプレーです。ヤブ蚊やマダニが潜んでいそうな庭木や草むらにスプレーすると殺虫効果と忌避効果の両方が望めます。これらの虫が潜んでいそうな場所で屋外作業をするときに、事前に噴射しておくことで刺されるリスクを減らすことができます。水性タイプで植物にも優しい成分を使用しています。
スキンベープ 虫よけスプレー ミストタイプ
総合的に様々な害虫に効果がある虫除けスプレーです。成分にディートを使用しているのでマダニに対しても忌避効果が望めます。ほかにも蚊、ノミ、トコジラミ、イエダニ、サシバエ、ブユ、アブなどへの効果があり、屋外でのレジャーや農作業の際の虫除けに適したスプレーです。約660回プッシュぶんの容量が入っています。
フロントライン プラス 大型犬用6ピペット
世界的にも有名なペット用のマダニ・ノミの駆除剤です。こちらはゴールデンレトリバーなどの大型犬用。犬の肩甲骨のあたりから薬剤を垂らしてブラッシングすることで吸着しているマダニやノミを駆除できるだけでなく、今後の吸着からも守ることができます。効果は1ピペットで1ヶ月程度続きます。
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